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2009年11月5日、バンコクに赴任しました。2011年9月1日、東京に戻りました。2013年10月1日、福岡に移住しました。
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こちらの続きです。日本において、PCBは1953(昭和28)年に輸入が開始され、1972(昭和47)年に輸入と国内製造が中止されました。この20年間の「PCB時代」に54,001トンのPCBが日本国内で使用されました。54,001トンの内訳は、
 電気機器用 37,156トン
 感圧紙用   5,350トン
 熱媒体用   8,585トン
 その他    2,910トン
この数字は、1972(昭和47)年4月に環境庁企画調整局が一部推定を含めて作成した物に、1972(昭和47)年の生産量を加えた物でした。これがPCBの国内使用量です。以上、前回のあらすじ。

では、PCBの製造中止から45年経った今、これらのPCBはどこに行ったのでしょうか?

国内で使用したPCBがその後どうなったのか?(どうなるのか?)を推測した研究がいくつかあります。今回はそのうち1件を紹介します。引用文献はこの2つ、
 磯野直秀(1975)「化学物質と人間―PCBの過去・現在・未来」中央公論社.
 磯野直秀(1976)「その後のPCB問題(2)―対策と展望―」現代化学64 P. 51-55
1975年と1976年の仕事ですから、PCBの国内製造が中止されてから3~4年後。最も早い時点の推測です。この時点で筆者の磯野は、PCBの回収について次のような推測をしています。

●電気機器用(37,156トン) 回収可能量29,100トン+260トン以下
・34,600トンが重電関係(高圧変圧器、高圧コンデンサ等)に使われ、うち30,000トンが使用中。使用中分の97%は、電機工業会とPCB処理協会が所在を把握済。機器の耐用年数が来たら、工業会と協会が回収予定。
※つまり、30,000トンの97%、29,100トンは、回収されると推測していました。
・2,600トンが小型電気機器(低圧コンデンサ、低圧変圧器、照明器具用安定器等)(うち350トンがテレビ等の家庭用電気機器)に使われたが、台数も多く処理も面倒だから、1割も回収できないのでは?

●感圧紙用(5,350トン) 回収可能量500トン以下
・これまでに回収されたのはPCB量で約100トン(紙量で3,000トン)。今後も大幅に増える見込みは無い。とても1割とは回収されないだろう。

●熱媒体用(8,585トン) 6,700トン(既に回収済)
使用時の年間損失量が1~2割というので、既に2,000トン以上が環境に出たと思われる。1973年にPCBの熱媒体使用が禁止され、メーカーの鐘淵化学と三菱モンサントが回収に当たっているが、それぞれ5,800トンと900トンを回収し、回収可能な分は事実上ほとんど回収済とみられる。
※熱媒体用については、1975年の時点で回収済だったんですね。

●その他(2,910トン) 回収可能量0トン
可塑剤、潤滑油、切削油等の開放系用途で回収は全く不可能。

以上まとめると、
        使用量  ⇒  回収可能量(推測)
 電気機器用 37,156トン ⇒ 29,360トン
  (重電関係   34,600トン ⇒ 29,100トン)
  (小型電気機器 2,600トン ⇒ 260トン)
 感圧紙用   5,350トン ⇒ 500トン
 熱媒体用   8,585トン ⇒ 6,700トン
 その他    2,910トン ⇒ 0トン
      計 54,001トン ⇒ 36,560トン
磯野は、使用量54,001トンに対して、36,560トン程度が回収可能と考えていました。さて、この推測から45年経った今、実際に回収された(される)のはどれくらいの量なのでしょうか?

磯野(1975)は、当時のPCB処理が進まない現状を見て、「結局、国が廃棄物処理庁でもつくって直接に乗り出すよりほかに手は無いだろう」と書いています。実際に国が直接乗り出したのは、25年後の2001(平成13年)でした。磯野は、同時に収運の危険性にも言及しています。磯野には先見の明があったと言わざるを得ません。

高濃度PCBの処理は、法律で期限が定められており、2023(令和5)年3月31日が最終的な期限です(日本国内でも地域によって違います)。もう数年経ったら、上記に対する答え-回収されたPCB量は、磯野の推測より多かったのか?少なかったのか?-が分かるでしょう。

磯野さんって、本職は、動物学者・博物学者なんですよ。PCBは、いわば「副業」です。何か、こういう人って・・・憧れますね。

本項続く(かも)。
ジーンズを買うのは、バンコク時代以来、8年ぶりくらいかな?
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2本、もちろん古着です。
上 3,799円+ 下2,606円。お買い得と思うんだけどねぇ・・・。いずれ詳しく書きます。

これら2本は、米国eBayで購入。トラッキングを見ると・・・
 6月2日 ペンシルベニア州レディングの古着屋発
 6月4日 ペンシルベニア州ランカスター
 6月5日 オハイオ州シンシナティ
 6月6日 ケンタッキー州アーランガー
 6月7日 ケンタッキー州ヘブロン
 6月7日 テネシー州メンフィス
 6月8日 アラスカ州アンカレッジ
 6月10日 大阪府泉南市
 6月11日 福岡県の我が家到着 

泉南市というのはつまり関空だろうね。アンカレッジ? アンカレッジって、今でも使ってるの???