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2009年11月5日、バンコクに赴任しました。2011年9月1日、東京に戻りました。2013年10月1日、福岡に移住しました。
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オメガ社製のフライトマスター(後期型、ST145.036、cal.911)。1972年製造。風防ガラスと文字盤が汚いけど気にしない。

この時計の詳細は以前こちらに書きました。オメガ・スピードマスター(ムーンウォッチ)、パネライPAM00022に続いて、こいつも調子が悪くなったのです。この時計は、ストップウォッチ機能が付いた、いわゆるクロノグラフという時計です。私はこの時計が大好きです。ムーンウォッチは、21世紀の現在でも未だに米国航空宇宙局(NASA)における宇宙飛行士の公式腕時計。今でも宇宙遊泳のような船外活動の際は、スピードマスターの着用が義務付けられていると思います。一方で、このオメガ・フライトマスターは、1970年代の冷戦時代にソビエト連邦の宇宙飛行士が腕に着けている写真が残っています。冷戦時代にソビエトの宇宙飛行士が西側の腕時計を着けて宇宙を飛んでいたいう事実に惹かれました。

そう、私は宇宙大好きです。ムーンウォッチと、このフライトマスターを持っていれば、将来宇宙に行く時も、時計買い換えなくて良いぞ!と今でも半分マジメに思ってるんだけど・・・(←アホ?)。ゼフラム・コクレーンが偉業を達成する2063年4月5日まで何とかして生きていたいと思うんだけど・・・(←さらにアホ?)

この時計は、東京時代に最も多用した時計のうちの1つです。バンコクに来て半年。久しぶりに腕に着けたら・・・なんと、ストップウォッチのスタート/ストップボタン(右上のボタン)が押せないではありませんか。直感的に思ったのは、ボタンが錆付いたのかもしれない、ということ。・・・・・・仕方ない。修理に出します。バンコクのエンポリアムに2軒ある時計修理屋のうち、「私が良いと思う方の店」に出しました。

時計を見るなり、店の兄ちゃん、
 「何だこれ?オメガか?」。
裏蓋を開けて、
 「ひゅ~!キレイだね~!基本はCal861だな?でもこれ、かなり古いな?・・・昔のムーブメントは良いよなぁ」
さらにルーペ(キズミ)を目に着けて、
 「ムーブメントの状態はキレイだよ、でもボタン周りに錆びがでてるね・・・。ボタン周りを掃除すれば、オーバーホール(OH)は必要ないかもしれないね・・・」
キズミで眺めること数分、彼は顔を上げ、こちらを見てニヤリと笑う。???私は意味が分からない。

と、彼は裏蓋の開いたままの時計を逆さまにして、机にトントン! 私は全く意味が分からない。が、机のマットの上に何かが落ちたのは分かった。非常に小さな物。確かに時計から何かが落ちた。彼はそれをピンセットで拾い上げて、手のひらに乗せる。それを私のほうに突き出して、「ビッグ プロブレム!」(こりゃ重症だよ!)。彼の手のひらの上には、本当に小さな小さな―太さは手相の生命線の幅といい勝負だ―金属の部品が乗っている。 「この部品が折れてるよ。だから○○(←良く聞き取れず-_-;)が動けなくなって、クロノ機構全体がロックしちゃったんだな。スタート/ストップボタンを押す時、かなり堅いのを無理して押しただろ?」

彼は、オメガ社の整備マニュアル(コピーだが)を指差しながら、説明を続ける。
 「このパーツ、これが折れてるんだ。さっき見せた部品が下半分だよ。上半分は、ムーブメントのどっかに落ちてると思うよ。こりゃ、全バラしなきゃだめだな。いいか、スタートボタンを押すだろ、するとのこ部品に力が伝わるんだ、でもこの部品の軸が折れて無くなってるから、ちゃんと動けない。」 私も、クロノグラフ・モジュールの動きは一応頭に入っている。彼の説明はもっともだ。インフォームド・コンセントのしっかりした修理屋である。

さて、その折れた部品がこれ。
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ぽっきり。折れた左側は左右が逆ですね。でも肉眼ではそこまで見えないのです。

今日は土曜日です。「月曜に、部品の在庫があるかどうかを調べる。会社に部品があったら2週間で修理できるよ。部品が無かったら、取り寄せにどれだけかかるか分からないなぁ・・・とにかく月曜に電話するよ。修理代は、そうだなぁ、どうせ全バラするからOH込みで10,000バーツ(約28,030円)。」

もう、修理の終わったモノが手元にあるんだけど、長くなるから続きは次回。

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ちなみに今回折れていた部品、これくらい小さいんです。
P1080617.jpg
中央の最大径が0.8mmくらいでしょうか。右端の一番細い部分は、おそらく直径0.2mmくらいです。

ぜんまい式クロノグラフというのは、ぜんまいと歯車とこんなちっちゃな部品が250個くらい組み合わさって、正確に時を刻むのです。不思議だと思いません?私にとっては、これこそがぜんまい式クロノグラフの魅力に他なりません。

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