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2009年11月5日、バンコクに赴任しました。2011年9月1日、東京に戻りました。2013年10月1日、福岡に移住しました。
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わたしゃ、専門家じゃないんで、以下、間違いがあったら、誰か訂正して欲しいのだけど。

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報道を見ていて思ったので書いておきます。『シーベルト』と『シーベルト/時』。
報道される、検出された放射線量は、基本的に『シーベルト/時』です。一方で、健康被害が例に挙げられる時の数値は『シーベルト』です。これを混同している報道がある。
一例を挙げましょう。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110316/dms1103161607020-n1.htm
このサイトによると、

『現在は70人の作業員が15分交代で注水を継続。彼らは、自然界で人が1年間に浴びる放射線量許容量の最大400倍にあたる400ミリシーベルトを浴びながら、作業を続けている。』

“自然界で人が1年間に浴びる放射線量許容量”は1ミリシーベルトですから、一見正しいように見えますが、作業員が400ミリシーベルトを浴びる事はあり得ません(もちろん突発的な事故があればこの限りではありませんが)。上記の400ミリシーベルトは、正確には400ミリシーベルト/時です。つまり、「その場に1時間いれば400ミリシーベルトの放射線を浴びる」、と言う事です。400ミリシーベルト/時の放射線下でも、上記事のように作業時間が15分なら、受ける放射線量はちょうど100ミリシーベルトになります。100ミリシーベルトなら、国際放射線防護委員会が勧告する非常時の、放射線事業従事者に対する放射線許容量のちょうど1/5になります。

しかも400ミリシーベルト/時が計測されたのは短い時間で、これがずっと継続したわけではありません。もし仮に作業をしたとしても、400ミリシーベルト/時の放射線下で1時間も作業を続ける事などあり得ません。

こういった、質の高くない‐少なくとも紛らわしい‐ネット上の記事に迷わされてはいけません。

もちろん現在、危険な場所で働いている発電職員には敬意を表する。何しろ、もう頼れるのは彼らしかいないのだ。何とか収束する事を願いたい。

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それから、「自然界で人が1年間に浴びる放射線量許容量」(=年間被ばく線量限度)について。年間被ばく線量限度が、1ミリシーベルトであることは確かです。これも、国際放射線防護委員会の勧告です。しかし、今の報道を見ていると、この数字だけが独り歩きしている気がする。限度が1ミリだ、と言うだけでは、聞いた方は、ではそれを超えたらどうなるのだ?と不安にならないか?限界を超えると、つまり短時間で1ミリシーベルト以上の被ばくを受けた場合はどうなるのか?

結論を言うと、何も起こらない。毎年、健康診断で胃のX線検査を受ける人は多いと思う。この時の線量が約0.6ミリシーベルト。2回受けると1ミリを超える。胸部X線CTに至っては、約6.9ミリシーベルトだ。限界の7倍近い。

では、年間被ばく線量限度とは、一体何なのか?この数字は、実は放射線による生物学的な影響を考慮した物ではない。この数字は、まさに今回のような非常事態が起こった時に、一般市民の被ばく量をこの数値以下にしよう、という努力目標のような物です。今回の退避区域や屋内退避区域の設定も、この数字に基づいて計算、設定されているはずです。本来、浴びなくても良い種類の放射線に対する努力目標ですから、少ない方が良い。かといって余り少なくて検出が困難なようでは困る。そこで年間1ミリシーベルトが設定されたのだと思います。

ちなみにこれは、一般人に対する基準です。原子力発電所の従業員等、仕事で放射線を扱う人に対しては、この値が年間50ミリシーベルト(ただし、5年で100ミリシーベルトを超えない)になります。一般人に比べると、えらく高い値ですが、これでも原発職員の安全性は当然の事ながら十分考慮されています。

限度が1ミリだと伝えるのは良いと思う。しかし、それだけだと不安になる人が多いと思う。同時に1ミリを超えた被ばくをしても、すぐに何か起こるわけではない、という事もちゃんと伝えて欲しい。

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それから報道では、放射線量が、普段の何百倍とか何千倍という表現が使われる事が良くあります。コレまた、普段の何千倍とか聞くと、それだけで“ヤバくね?”と思いがちですが、大事なのは絶対量です。今の線量/時×時間がどれくらいの値になるか?を考える事が大事です。
ブラジルには、普通に生活してるだけで、年間10ミリシーベルトの放射線をうける場所があるそうですよ(世界の平均は年間2.4ミリシーベルト)。また、一般的に200ミリシーベルト以下の被ばくでは、症状が出ないと言われています。

こういう最低限の数字を知っとくとさ、ある程度安心できると思うんだ。今のところは。

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わたしゃ、専門家じゃないんで、以上、間違いがあったら、誰か訂正して欲しいのだけど。
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